面白い記事の書き方と云う名のありふれた文章術(改訂版)

以前に自分のブログに書いた記事を、ちょっと書き直したものです。文章を書くのはライターという専門の職業があるし、見出しやキャッチコピーを考えるのはコピーライターという専門の職業がある。ブログを書くことは金銭的な対価はないかもしれないけど、それなりに日本語がまともでないといけない(耳が痛いんだけど)

このブログでは、デザイン分野の近所に住んでる文章術も扱っていきたい。そもそも「見出し考えるだけの職業」というのが実在することに気がついたのは、かなり後になってからだった。「楽な仕事だな、おい」となめてた部分は正直ありました。本当にすいませんでした。


今から書くことはありふれた話だ。ごく当たり前の基本ともいる「面白い記事の書き方」だ。すでに多くの人が「面白い記事を書くための12のコツ」や「記事をアップする時の10のチェックリスト」といった今風のタイトルで、きっとどこかに書いている だろう。

その作者はたぶん、プロのライターや文筆業で、私よりも多くのノウハウを持っている人達だ。古くは三島や谷崎だってそうだ。さらに今の時代においてはSEO(検索エンジン対策)やブログ/ネットの特性を理解した上で、その方法論を具体的に示した記事もきっとある。例えば『無料なの に3日間で麻雀(マージャン)が強くなる方法』なんて、googleを意識したあざといタイトルの記事を書けなんて言っているかもしれない。

今から書く「面白い記事の書き方と云う名のありふれた文章術」はもう少し古い話で、別にWEBでなくても学校のレポートでもヒミツの日記でも書くときに通用する一般的な話になる。たぶん、無意識に私もどこかに書かれたことをパクってると思う。そして、書こうとしている内容はそれなりに正しいはずだ。

ありふれたという自覚や、私などが書くべきことかという遠慮はあるにせよ、この記事でも役に立つ人も世の中にはきっといるので、あらためて書いておきたい。ちなみに、文学を志すヒトにはまったく当てはまらないので注意が必要かもしれない。

・面白い記事を構成する要素ってなんだ?

ある面白い記事があったとして、その面白さの原因はいくつかの要素に分解できる。

1・文章表現
2・構成
3・題材選択
4・オリジナリティー

4番は2の構成と重複する部分も大きいので、たぶん3つぐらいの要素だろう。切り口、視点、発想力なども「構成」の中にぶちこでいる。名称は少し変わるかもしれないが、こんなところだろうと思う。

・文章表現

「私、文章書くのヘタだから面白い記事なんて書けないよ」という場合の文章がヘタは、たぶん、1の文章表現を指している場合もけっこうあるとおもう。綺麗な文体で書けない、語彙が少ないといったことかもしれないが、記事の面白さにおいて、この文章表現が占める割合必ずしも高くない。

よほど支離滅裂な日本語は別とし ても、少々の誤字脱字や慣用句の間違いが記事の面白さに影響を与えるかといえば、確かにマイナスにはなるが致命的ではない。永遠に物として残る出版物の場合は少し別の注意が必要かと思うが容易に修正が効くブログでは気がついたら修正すればいいだけの話だ。文学を志して芥川賞を狙うならばまた別の話になるが、ここはあくまで一般的なブログの記事という前提だ。

仮に一字の誤字脱字もない、主述のねじれもない、意味明瞭な文章があったとして も、内容がつまらないものは、どうしようもなくつまらない。書いてることははっきりとわかるが、つまらないのは文章表現の問題ではないはずだ。逆に西村京太郎の日本語はけっこうヤバイと思うが本は売れる。俺と書こうが私と書こうが、内容が急激に面白くなるわけがない。

私も文章が取り立ててうまくはないが、支離滅裂で何を書いているのかわからないという文章は書いていないと思う。ごく平均的な文章が書ければ、面白い記事は十分に書ける(表現力があれば、さらに面白くなる可能性はある)語彙にしても誰に書くのかにもよるが、普通の読者に向けて書くならば、それほど多くも必要ないだろう。「難解」と書こうが「難しい」と 書こうが、それが文学でない限りは、大勢に影響しないはずだ。

結局は「俺」「僕」にするのか? 「だ、である調」「ですます調」にするのかは、重要ではあるけれども、それで急激に内容が面白くなるのか? といえばそうではないし、語彙が多ければ内容が面白くなるのか、といえばそうでもない。

私たちは実のところ、日本語を書く訓練をあまり受けていない。小学校〜高 校、大学までの中で日本語の作文の技術をきっちりと学んだ記憶がある人のほうが珍しいかもしれない。主語と述語がねじれていることにまったく無頓着な人もいれば(私もですが)、句読点の打ちどころをわかってない(耳が痛いです)、悪しき文学趣味の出た表現(うぇぇ)や、手垢のついた表現(ぎゃあ)時間があれば、ちょっとでも意識してみると、とても良い文章になるのではないかと思う。

ここで多くを語れないので本を1冊紹介しておく。

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大学の時の先生に言わせると「一昔前の学生ならみんな読んでいた本」みたいな話だった。ブログを含めて、大学でレポートを書いたり、会社で書類を作成する人も、日本語で表現する人にとって一度は読んでみても損な内容ではない。本多さんはいろいろアレなんだけど、この本は名著だ。何も文学を目指そうという人のための本ではなく、ごく普通の文章を書く人のための本だ。読めばきっと、ブログが見違えるだろうと思う。たぶん、20年ぐらい前に書かれた本だろうけど、 いまだに内容は色褪せない。

「。」「、」の打ち方など、日本語にははっきりとしたルールがあるようで、実はないといってもいい。西村京太郎の「、」の打ち方はいかがなものか? と思うし。この本にはそういった基本的なことも書いてある。

「刑事は血まみれになって逃げる泥棒を追いかけた」

この場合は点を打たないと、意味が2種類に読める(どっちが血まみれなのか?)もちろん、点の打ちどころで文章が面白くなるわけではないけど、最低限の作法として覚えておくといいかもしれない。

ずばぬけた表現力や気の利いた言い回し、キャラの設定その他の要素が内容を面白くしているケースはあるにはある。椎名林檎的な独特の漢字表現などもそうだ。それは一種の文学的な面白さを含んだ特殊な世界だ。どんな題材で書いても、その表現力だけで面白くなるというのは、かなり高度な世界であって万人に求めるのは無理だろうと思う。

世に溢れる「面白い記事」が、その特殊な表現世界のおかげで面白さを保っているのかといえば、そうではない。ほとんどがごく普通の日本語で書かれたものば かりだ。アドバンスな世界を目指すのはもちろんいいことだとは思うが、まずは基礎を積み重ねるのは選択としては悪くない。上っ面だけイチローの打ち方をマ ネても、イチローのように打てるのかといえばそうではないのと同じだ。


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